“Quantum-like Modeling” in Biology, Cognitive & Social Sciences
- 日時
- 2024年1月26日(金)9:30 - 17:00 (JST)
- 会場
- 大河内記念ホール (メイン会場)
- via Zoom
- 言語
- 日本語
- ホスト
- Tetsuo Hatsuda
近年、開放量子系(Open Quantum System)として生物・認知・社会現象をとらえて、それらの背後に潜む基本原理をいわゆる『Quantum-Like Modeling』をとおして数理的に定義することによって、これまで定性的な記述的論理構築に留まっていた現象を、厳密な定量解析の対象としようとする気運が熟そうとしている。そこで、関連する各分野での先端的な挑戦に着手している研究者による話題提供(15 分程度)と、数名の指定討論者によるコメント(5 分程度)を皮切りとした、参加者全員による自由闊達なブレーンストーミング(30 分程度)を企画した。各セッションでは、下記の様なごくおおまかな展望のもとに、参加者それぞれの研究の将来の発展可能性を大胆に広く探るような、胸躍る議論を期待したい。
プログラム
09:30~10:00
導入・背景(入來篤史・初田哲男)
導入1:開催趣旨(入來)−量子認知、Open Quantum System の黎明
導入2:RIKEN Quantum(初田)−量子計算の現状と展望
10:10~11:00
量子的現象(⻄郷甲矢人):討論―小澤、江守
話題:JST-CREST 課題を中心に Open Quantum System 全体の概観を解説
討論:量子論的数理を用いた一般現象のモデリング・解釈の可能性と期
11:10~12:00
新しい数学(小澤正直):討論―小谷、初田
話題:非可換な順序効果の理論とブレークスルーにおける新しい数学理論
討論:実験家と数学者との相補的共働のデザインと「新しい数学」の創造
(昼休み)
13:30~14:20
生物学考察(磯村拓哉):討論―桜田、石川
話題:ベイズ推論変分自由エネルギー原理における経路積分的手法
討論:生物学・脳神経科学・認知科学と精神医学における量子論的解釈
14:30~15:20
人文社会科学(田中彰吾):討論―大村、池田
話題:原子論的人間観から量子メタファーによる人間と社会の理解へ
討論:人文社会科学における量子的現象と量子計算の社会実装の可能性
15:50~17:00
総合討論(司会・話題提供:入來篤史)
話題:「人間現象」の進化/歴史の経路積分・量子論的解釈と Quantum-Like Modeling
討論:フリー ブレーン ストーミング
登壇者(登壇順)
入來篤史 (CREST マルチセンシング領域 研究総括/理研 未来戦略室)
初田哲男 (理研 数理創造プログラム(iTHEMS)/CREST マルチセンシング領域 アドバイザー)
⻄郷甲矢人 (CREST マルチセンシング領域/⻑浜バイオ大学 フロンティアバイオサイエンス学科)
小澤正直 (理研 未来戦略室/中部大学 創発学術院 AI 数理データサイエンスセンター)
江守陽規 (理研 未来戦略室/北海道大学 工学部 光エレクトロニクス研究室)
小谷元子 (理研 数理創造プログラム(iTHEMS)/東北大学 理学部 数学科)
磯村拓哉 (CREST マルチセンシング領域/理研 脳神経科学研究センター 脳型知能理論研究ユニット)
桜田一洋 (AMED-CREST マルチセンシング領域 アドバイザー/理研 情報統合本部/慶應義塾大学医学部)
石川哲朗 (理研 情報統合本部 医療データ数理推論チーム/慶應義塾大学医学部 拡張知能医学講座)
田中彰吾 (CREST マルチセンシング領域/東海大学 文明研究所)
大村敬一 (放送大学 教養学部)
池田裕一 (京都大学 総合生存学館)