小澤知己客員研究員が「第15回フロンティアサロン永瀬賞 特別賞」を受賞
2025-10-21
受賞情報
東北大学 材料科学高等研究所(WPI-AIMR)の小澤知己教授(iTHEMS客員研究員)が、一般財団法人フロンティアサロン財団より「第15回 フロンティアサロン永瀬賞 特別賞」を受賞しました。この賞は、将来のノーベル賞候補とも期待される若手研究者を顕彰し、未来を拓く科学技術分野での顕著な成果をたたえるものです。
小澤教授は、物質の性質やその振る舞いを理解する「物性物理学」分野で国際的に活躍する理論物理学者です。トポロジー(位相幾何学)という“形”に注目する数学的な考え方を応用し、金属や気体、光、音波、さらには生体構造など、さまざまな物理系に共通する法則を見出してきました。最近では、高次元トポロジーの理論的拡張を通じて光や電子の新しい量子状態の研究を進めており、これらの成果は量子コンピュータや次世代光デバイスなどへの応用が期待されています。
受賞を記念して、2025年9月26日には全国の高校生を対象とした「サイエンスセミナー」にて「トポロジーが拓く物理の地平 ~物質と次元を超えて~」と題した特別講義を行いました。講演では、トポロジーがもたらす“形の物理学”の魅力を紹介し、次世代を担う若い世代に科学の面白さを伝えました。