サラブレッドは、より高い競走能力を獲得するべく品種改良されてきました。ごく限られた数の優秀な牡馬(オス)のみが、種牡馬として自分の遺伝子を子孫に残すことができます。本研究では、このような人為的な選択を継続した結果、サラブレッドのゲノムがどのように進化したかを解明しました。まず、ゲノム全体において非常に強いインブリーディング(近親交配)の痕跡を確認しました。また、ゲノム中の特定の領域において、強い人為選択の痕跡を発見しました。この領域には、おそらく競走能力に関わる遺伝子が存在するものと思われます。すなわち、サラブレッドが他の品種に比べて速く走れる、その理由がこの領域に存在するということです。その他にも、ゲノムワイド関連解析という統計手法を使って競走能力の個体差に関わる遺伝子の候補を見つけました。ゲノム情報を品種改良に活用することが、近い将来に可能になることを示唆します。