「Black Hole Recorder」を大阪・関西万博に出展―未来へメッセージを記録する量子重力サイエンスアート
iTHEMSは、外部クリエイターと2021年に制作した、量子ブラックホール理論に基づくサイエンスアート作品「Black Hole Recorder」を、2025年日本国際博覧会(大阪・関西万博)の企画展「エンタングル・モーメント ―[量子・海・宇宙]×芸術」(内閣府・文部科学省主催)において、2025年8月14日(木)~8月20日(水)の期間、展示しました。
本展の会場には、20近くの研究機関や企業の研究と約20のアート作品が、9つのセクションで紹介されました。会場はミクロの量子から広大な宇宙がまるで「ウロボロス」のようにうながり再生しつづけるこの世界をイメージした構成で、iTHEMSは9つめのセクション宇宙の最後の展示で、説明と共に作品を鑑賞いただきました。そして「Black Hole Recorder」により会場の音は常に全て記録されており、将来的には記録された音をブラックホールに電波で送る計画を説明しお客さんに1500年後に向けたメッセージを録音していただきました。
万博での開催ということで多い日は1日に9千人以上(7日間で62360人)のお客さんが訪れる会場で、非常に多くの方々に鑑賞・体験いただくことができました。時間帯によってはかなり混み合いゆっくりご覧いただけないこともありました。アート作品を通じることで、ブラックホールそしてその理論である量子重力理論を知っていただき、多くの方に基礎理論が将来の役にたつ技術になるかもしれないというメッセージを持って帰っていただけたと思います。万博での本企画展への出展は、サイエンスに普段はあまり関心がない方々にも研究成果やメッセージを届けるよい機会となりました。他の出展者との交流もありiTHEMSの社会連携活動において今後の発展につながるものとなりました。