井上 芳幸(数理創造プログラム 上級研究員)を含む、早稲田大学理工学術院の片岡淳(かたおかじゅん)教授らの研究チームは、東京大学・理化学研究所・金沢大学と共同で、銀河中心から噴出するガンマ線バブルとX線で見られる巨大ループ構造が、ともに1000万年前に起きた大爆発の痕跡である証拠を突き止めました。バブルが膨張する際に周囲の高温ガスを圧縮・加熱し、巨大ループ構造を形成したと考えられます。研究チームは2013年から5年にわたり、日本のX線天文衛星「すざく」を中心とした系統的な観測と解析を行いました。いまは穏やかな銀河系も1000万年前には活発に爆発を繰り返し、激しい進化を遂げてきた様子が明らかになりました。

Reference

  1. Masahiro Akita, Jun Kataoka, Makoto Arimoto, Yoshiaki Sofue, Tomonori Totani, Yoshiyuki Inoue, and Shinya Nakashima, Diffuse X-Ray Emission from the Northern Arc of Loop I Observed with Suzaku, ApJ 862 88 (2018), doi: 10.3847/1538-4357/aacd08

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